梱包のポイント


皆中堂書店 キャラクター女の子

本を送っていただく際に注意していただきたい2つのポイント

 

①箱の空間をできる限り有効に使い無駄な隙間をつくらない

  こうすることによって配送中に本をいためることがなく、
  また、配送料金の節約につながります。


②梱包サイズは80~120cmの間に纏める

  このサイズより小さいと多くの本は詰め込めません。
  また、120cmを超える箱に本を詰めてしまうと重くて運ぶのが大変です。

 


まず最初に、発送の際におすすめ出来ない梱包の方法から見ていきましょう。

それが、こちら。


実はごく一般的な方が普通にやってしまいがちな梱包でもあります。

もちろん、この梱包にもメリットはあります。

まず、一目でどんな本が入っているかが分かります。

ですから、一時的な保管の場合や相手に手渡しする場合には内容が明確で親切だと思います。

 

普通の梱包

ところが、この梱包では発送する場合にデメリットが多すぎます。

まず写真を見て下さい。

背表紙の上に無駄な空間が目立ちますね。

もしもこの梱包の上に別の梱包が積まれた場合、重みで箱や本そのものが潰れてしまいます。

さらには配送途中に本が箱の中で暴れてしまう可能性が高いことです。

つまりこの方法は本を傷めるリスクが高いので物流には向きません。

 

それでは、そろそろ上に上げた2つのポイントを念頭において梱包作業にかかることにしましょう。

まず最初に段ボール箱を用意しましょう。

サイズは三辺の合計が80~120cm程度のものを用意し、本の量に応じてそれぞれを使い分けて下さい。

ちなみに、

これ以下のサイズですと冊数が多い時に梱包が複数に分かれてしまい送料が高くつきます。

逆にサイズが大きすぎると重量オーバーで宅配便での発送が出来なかったり、

だいいち重くて取り扱いが大変です。

 

良い重ね方

それでは梱包を始めましょう。

まず、最初のポイントは本を平積みで入れるということ、


つまり表紙か裏表紙が上を向くように重ねて詰めて下さい。

 

次に、詰める本のサイズを底から上まで出来るだけ揃えて下さい。

文庫なら文庫、A5ならA5サイズで揃えます。

サイズが揃わない場合は大きな本を下に小さな本を上に積んでいきます。

 

こうすると隙間に雑紙などを詰めやすくなります。

 

ダメな重ね方

ところが、

小さい本と大きな本を無秩序に入れてしまうと、小さな隙間が沢山出来てしまい、やはり本を傷める原因になってしまいます。

つまり梱包のコツは出来る限り余計な隙間を作らないこと、これにつきます。

さあ、ドンドン詰めていきましょう。
でも、よっぽど運が良くない限り最小限の隙間は出来てしまいます。でもさすがにこれは仕方ありません。

 

問題はここから。

この隙間を放置したまま発送してしまうと輸送の過程で箱の中の本が暴れてしまい、

本を傷めてしまいます。

それでは本が可哀想ですよね。

隙間は本で1

では隙間を埋めていきましょう。

まず本が入りそうなら立てて入れます。


さらにこのスペースには2段重ねで入れます。

隙間は本で2

ここで注意、下になる本は背表紙が上に、

上に重ねる本は背表紙が下になるように入れて下さい。

つまり背表紙同士が接し合うようにすることです。

 

 ここは守ってくださいね。

これ以外の組み合わせで入れると本自身の重みで、

本の中に本が沈み込んでしまいページが折れ曲がってしまいます

雑紙で埋める

それでも更に少しの隙間ができます。

ここで初めて雑紙やプチプチの出番です。


しっかり隙間を埋めて下さい。

 

雑紙やプチプチを入れ終わったら、

後は箱を閉じれば出来上がりです。

この方法を使えば発送の場合ではなく、長期間の保存の場合にも応用できます。 

ちなみにその場合の梱包では、隙間に本を立てて埋めるのはタブーです。

なぜでしょうか?

感の良い方はお分かりだと思いますが、

立てて入れた本はそれ自体の重みで時間とともにゆがんできます。

久しぶりに箱を開けてみたら本がグニャグニャ!

なんてことになりかねません。

ですから、保管が目的で箱詰めする場合、

本は平積み、空いた隙間には雑紙やプチプチ

これが正解です。

箱に切込みを立ち上げ入れる

では次に、

用意した箱の大きさの割に本が少ないときはどうしたら良いでしょうか。

箱の中を大量の雑紙やプチプチだらけにするのでしょうか、

いえいえ、こんなことをすると空間にお金を払うことになってしまいます。

それに、上に重い荷物を積まれてしまうと簡単に箱が潰れてしまいます。

こんな時には箱の方を加工して本の量に合わせます。

まず、箱の四角に切れ込みを入れ、丁寧に折りたたんで下さい。

この時、一番上に積まれた本のギリギリまで切込みを入れ、

隙間を無くしてしまうことが肝心です。

このようににすることで、箱の中で本が暴れることもありません。

もちろん、送料が割高になる心配もありません。

梱包の完成

どうでしょうか、これで完成です。

役に立ちましたか?

 

いずれにしても、余り神経質になりすぎる必要は有りませんが、

基本は


「本は平積み、空いた隙間は本か緩衝材を使ってしっかり埋める」

これです。

ここまで説明したことを守って下されば本が傷むことなく、次の読者に橋渡しができます。

皆さん本を輸送の過程で痛めてしまわないよう、

是非この梱包方法で送ってくださいね。